運転免許と視力の条件、視力検査で落ちたらどうなる?

警察署・警察官

運転免許証の更新は面倒でも期限内に済ませなければいけませんが、多くの方は会社を休むわけにもいかず土日の開庁日に行っていると思います。
更新の手続き自体はそう難しいものではありませんが、唯一の難点は視力検査だと言っても過言ではないでしょう。
その視力検査で基準の視力に達しておらず、不合格となるとどうなるのか…。
ここでは運転免許の取得や更新の際の視力検査について見ていくことにしましょう。

・視力検査で不合格となった場合には証紙代などの費用はすべて返還されます。
・目を休ませて当日中に再チャレンジもできます。・メガネの場合は老眼鏡の様な手元ではなく、遠くが見やすい眼鏡を用意します。

 

視力の基準

運転免許の種類によって多少視力の基準が違います。

大型免許
中型免許
準中型免許
けん引免許
第二種免許
左右それぞれの視力が0.5以上で、両眼での視力が0.8以上

深視力→
2.5メートルの距離で3回測定し、平均の誤差が2センチ以内

中型(8トン限定)免許
準中型(5トン限定)免許
普通免許
大型特殊免許
大型自動二輪免許
普通二輪免許
左右それぞれの視力が0.3以上で、両眼での視力が0.7以上
片方の視力が0.3に達しない場合は
よく見える方の視力が0.7以上かつ視野が左右150度以上
小型特殊免許
原付免許
両眼での視力が0.5以上
片方の眼が見えない場合は、
見える方の視力が0.5以上かつ視野が左右150度以上

いずれもメガネやコンタクトレンズによる矯正視力でも問題ありません。

※深視力=機械を用いて測る、奥行きや距離感を図る検査。3本の棒のうち真ん中の1本が動き、3本が平行に並んだところでボタンを押します。3回測って平均で2cm以内の誤差ならば合格です。

 

メガネやコンタクトレンズ

メガネやコンタクトレンズの度数に関する決まりはありません、免許ごとに定められた視力をクリアできればOKです。

 

40歳以降になると老眼鏡を使用する方が多くなってきます。

近くの文字が見えなくて、字を書く時にも困ることが多くなりますからね。

運転免許の視力検査ですが、老眼鏡をかけて視力の基準をクリアできれば問題ありません。ただし、一般的に老眼鏡で視力検査をクリアすることは困難です。

 

自動車等を運転するには手元のような近い距離ではなく、やや離れた場所が見えなければ危険ですよね。

つまり、老眼鏡の守備範囲ではないですし、視力検査もやや遠い場所を見ることを前提に検査します。

なので近くは見づらくて老眼鏡が必要な方でも、運転免許の視力検査ではメガネなしでクリアできる人も大勢いますし、筆者のように老眼に加えて乱視がひどい場合には遠近両用のメガネや、運転専用に遠くを見やすく調合しているメガネで視力検査に臨む必要があります。

視力検査に不安を感じる方は、遠くが見やすいメガネを用意しましょう。

 

年齢のせいで遠くが見えるようになった

老眼が進み日常生活では近くの物を見たり、字を書く時には老眼鏡が手放せなくなりますが、その反面、遠くは以前よりよく見えるようになったりもします。

長年近視のために免許証の条件に〝眼鏡等〟が記載されていた方でも、裸眼で視力測定をして基準をクリアできれば条件から〝眼鏡等〟が消えます。

ひょっとしたらメガネなしでも視力検査にクリアできるかも…。

そう思ったら裸眼で挑戦してみましょう。

運転免許センターや警察署にもよるかもしれませんが、裸眼で先に検査してダメならばメガネをかけるという順番で行うと思いますし、そうでない場合にはメガネなしで測ってもらいませんかと声をかければ大丈夫ですよ。

またレーシック手術を受けて視力が回復している方も、同じ要領で検査に臨めばOKです。

 

メガネを忘れてきた

明らかに視力検査はクリアできないと思う方は、仕方がないですが今日はいったん諦めるしかないですね。

ただ普段から視力検査でクリアできるかできないかギリギリだという人は、メガネなしで臨んでみるのもありです。

メガネなしで視力検査をクリアできた場合、免許証の条件から〝眼鏡等〟の文字が消えますよ。でも運転時に不安を感じる方は、免許証に〝眼鏡等〟の文字がなくてもメガネやコンタクトレンズを装着して運転しましょうね。

やっぱりメガネなしでは視力検査をクリアできなかった……、という方は次の項目を参照してください。

 

 

視力検査に落ちたら…

運転免許の要件の一つになっている視力の基準ですし警察側が、

「今回はギリギリだけど、おまけしておきます」

なんてことは絶対にありませんので、視力検査がクリアできなければ免許証の発行や更新は行われません。

 

視力検査がダメだった場合ですが、証紙代や免許更新費用などすべてが返還されます。

ですので、視力検査に落ちたおかげで更新費用が倍必要になった!ということはありませんのでご安心を。

 

と言っても、せっかく免許の取得や更新手続きにきたのにまた出直すのは面倒ですよね。

視力検査をクリアできる視力はあるはず、という方の場合は少し時間を空けてから再チャレンジしましょう。

目が疲れていて本来の視力が出なかった……、日頃仕事や勉強に忙しい方ならばこういう方も多いはずです。目をつぶって目を休ませてから再チャレンジ!

 

今日は無理っぽいから一度家に帰り、めがね屋さんで視力測定をして場合によってはメガネを新調してから視力検査に臨むのも良い手だと思います。

お金はかかってしまいますが、免許の更新とともに安全運転のための投資としてメガネを新調するのも良いと思いますよ。

もちろんメガネではなくコンタクトレンズにしても良いですし。

もしもメガネやコンタクトレンズを新調するのならば、遠くがよく見えるレンズで作ってもらいましょう。

特に40歳を超えると老眼で手元が見にくく、そちらに合わせると遠くが見づらくなり運転免許の取得や更新時の視力検査では落ちる可能性が。

遠近両用または遠くだけが見える単焦点のレンズで作れば、視力検査も安心ですよ。